認定看護師(CN:Certified Nurse)とは、日本看護協会において「特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を用いて水準の高い看護実践のできる認定看護師を社会に送り出すことにより、看護現場における看護ケアの広がりと質の向上をはかることを目的」としています。それによって看護現場における看護の広がりや質の向上を目指すものとなっています。
【役割】
認定看護師の役割には以下の3つが挙げられます。
1)実践
2)指導
3)相談
これらはそれぞれ、患者集団(患者個人のみならず、家族も含める)に対し、熟練した看護技術を実践する1)、実践を通し看護技術を看護師に指導する2)、看護職に対する相談を実施する3)と分けられます。
【認定看護分野】
認定看護師が活躍する場としての分野は制度委員会が認めたものです。2010年2月現在特定されている分野は、以下の21分野となっています。
1)緊急看護
2)皮膚・排泄ケア
3)集中ケア
4)緩和ケア
5)がん化学療法看護
6)がん性疼痛看護
7)訪問看護
8)感染管理
9)糖尿病看護
10)不妊症看護
11)新生児集中ケア
12)透析看護
13)手術看護
14)乳がん看護
15)摂食・嚥下障害看護
16)小児救急看護
17)認知症看護
18)脳卒中リハビリテーション看護
19)がん放射線療法看護
20)慢性呼吸器疾患看護
21)慢性心不全看護
これらの認定分野の特定は認定看護師制度委員会が同委員会の申請を受け、審査し決定します。
分野特定の条件としては
1)看護実績の経験のみでは得られない特定の知識・技術を必要性
2)他分野との重なり合いにかかわらず、独自の看護知識の必要性
3)法的支援及び経済的支援の現在、もしくは将来の必要性
【認定看護師になるには】
以下の順番に条件が必要になります。
1)日本国看護師免許の所有
2)看護師免許取得後、通算5年以上の勤務実績、そのうち3年以上の認定分野の看護実績
3)認定看護師教育機関(課程)(6か月・615時間以上)の修了
4)認定審査(筆記試験)
5)認定看護師認定証交付・登録
6)5年ごとに更新(看護実践と自己研鑽の実績についての書類審査)
以上の手順で認定看護師になることができます。
3)で挙げられあた認定看護師教育機関にも条件があります。
教育期間:6ヶ月以上連続した昼間の教育であること
授業時間数:総時間615時間~677時間、共通科目は105時間以上、専門基礎科目と専門科目 時間規定なし、学内演習および臨地実習 200時間以上
これらを通して認定看護師になったあとも、6)の5年ごとの免許更新に加え、活動状況調査等が「日本看護協会」ホームページより閲覧することができるようになっています。